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琉球新報


今回の京都大学のカンニング事件について琉球新報の金口木下が実に面白い論評を書いている。大学人にとっては考えさせるものである。学生のカンニングは確かに悪い。金髪にピアスをしているというから若干斜に構えた所もあるのだろう。

 だが、少年法で人権を手厚く保護することが決まっている学生の不祥事をここまで大きく報道するのも確かに行き過ぎの観もある。でき心でとんでもないことを犯し、自殺を考えているかもしれない学生の更生をただただ願うのみである。

 試験監督をしっかりしていればこんなことは起きなかったはずとの議論もあろう。私も監督をやったが居眠りや本を読むことなどは決して許されない。頻繁にやれば受験生に迷惑なので、ゆっくり見回りをしたりもする。おかしな動きをしていれば分かるはずだろうに。後ろに座り監督するのがポイントでもある。


 以下が琉球新報の論説、金口木舌である。この意味は、社会の木鐸ということのようだ。

 東大構内で学生劇団の公演中、潜入した私服警官が学生に見とがめられ、謝罪文を書かされた。その時取り上げられた警察手帳から、学生や教授の動向・思想調査をしていたことが分かる。1952年のこと。特高警察の記憶も残る中、大学の自治をめぐる議論が起きた。劇団名から「東大ポポロ事件」
▼入試問題投稿による余波で、大学の自治の在り方を問う声がある。京大は安易に外部の介入を許さない自由な学風といわれる。それが不正発覚の翌日には被害届を出す方針を明らかにした
▼投稿者特定には警察の力を借りるしかないとの判断だろう。警察側は「昔ならためらって、こんなに早く相談しなかったと思う」。古典的な不正なら即退場で済んだ。今昔の感あり
▼大学は教育機関でもある。「これほどの問題にせずに済ます方法があったのでは」との指摘もある。想像を超える手法。防止対策とともに大学の自治も考える機会になればいい
▼冒頭の事件では、警官への暴力行為の容疑で学生2人が捕まった。その一人、千田謙蔵(ちだ・けんぞう)氏は留置場でさまざまな人と出会う。そして学ぶのは「壁塗りの民主主義」。世の中を変えるのは観念的思想ではなく、左官が壁を丁寧に塗るように民主主義を実践すること
▼卒業後、実際に故郷で市長を5期20年務めた。逮捕された19歳も今回のことから多くを学び、立ち直ることを願う。
by kogaj | 2011-03-07 10:27 | ジャーナリズム

加齢で難聴になった高齢者が手話に挑戦する日々をリポートします

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