冬休み前の古賀研究室


水戸・偕楽園にて
by kogaj
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投書


c0018010_642342.jpg 思うことがあって先日、某新聞に投稿した。起き抜けに書き上げ、朝飯前に送付、午後には早くも「掲載します」との連絡をいただいた。つい先日も掲載されたから初めてではない。いずれもメディア関連の所感である。以下の文面を送付したのだが、筆が入り、若干手直しされた。どちらかよいか、興味のある方は、新聞と比べてください。以下が原文です。

シリアで取材中の女性ジャーナリスト山本美香さんが政府軍からと推定される乱射を受け死亡した。痛ましい限りである。内戦では、政府軍が戦闘とは無縁の子供や女性などを攻撃し、多数の犠牲者が出ている。余りの混乱に国連監視団も諦め、撤退するようだ。

随分前にロンドンのロイター通信社の編集局を訪れたことがある。受付の壁に額に入った人物の写真が多数飾ってあった。尋ねると取材中に銃弾などを浴びて最近命を落とした記者らだという。中東やアフリカが多い。部屋の隅には、創立以来の取材中の犠牲者を収め、解説を加えた厚さ10㌢くらいの写真キットがあった。


c0018010_6103444.jpg私たちが普段何気なく接している報道は、自分の命も顧みず、何かを私たちに伝えるため、銃弾が飛び交う危険地帯に自らの意志で赴く、こうしたジャーナリストらの献身的な努力の上に成り立っているのかと思うと胸が痛くなった。今回の訃報と一連の続報に接して、「あの映像は彼女の手によるものだったのか」と役割の大きかったことを知り頭が下がった。

優秀なジャーナリストの死は我々にとっても大きな損失である。思えばこの瞬間も世界のどこかで取材意欲に燃える記者らによるこうした危険と背中合わせの取材が続いている。その努力に敬意を表すると同時に、亡くなった山本さんのご冥福をお祈りしたい。合掌。(終)

制限時数は、550字、ピタリ550字である。最後の「合掌」が削除されたのは、残念だった。私の友人のうちで、新聞への掲載を見つけてご連絡いただいたのが数人。思わぬ知り合いからもメイルがあった。大学で、「みましたよ」と先生方から声を掛けられる可能性もある。意外に読まれているのか。投書欄に目を通している読者が少ないのかは、判断の分かれるところだろう。

メディアの役割は、世の中の様々な意見を紙面などに反映させ、公共圏を形成するのが最大の役割であるという最近の学説を念頭に置くと、投書欄こそが新聞の最大の存在意義とも考えられる。もっとも、結構な部数を誇る某紙には投書欄がない。学説からすれば、新聞の役割を放棄しているということだろう。

国際報道に与えられる国内最大の栄誉、ボーン・上田賞受賞の記者にあらためて「合掌」です。
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by kogaj | 2012-08-27 06:05 | ジャーナリズム
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