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風呂屋の湯船からのリポート


風呂屋の湯船からのリポート_c0018010_6365689.jpg新聞や放送のトップニュースは、連日、中国での反日デモを扱っている。新華社通信など中国のメディアのウェブサイトを見ていると、英語版は、この話をあまり扱っていないが、日本語版は、日中の領土紛争で一色だ。

英語サイトをみると、訪日中の米パネッタ長官の記事を大きく掲載している。見出しは、「尖閣問題で米国はどちらにも肩入れしない」。日本のメディアは確か、「尖閣は日米安保の適用範囲内」だったのではないか。米国の動きを注視しているということが分かる。

興味深いことに、2-3日前から日本語のサイトの記事は印刷不能となっている。英語は可能だが。中国当局は、この種の記事を掲載したという証拠を残したくないということなのかね。米英はどうみているかというと、BBC、CNN、NYタイムズなどは、数日前は大きく扱っていたが、本日は扱っていない。

中国共産党政権に批判的な大紀元日本というニュースサイト(日本語)がある。読んでいるとホントかね、と疑問に思うことが多い。「中国のデモには、私服の警官が混じっており、扇動している」「公安局長がそのリーダーだ」とか。あるいは、「デモに参加しないと従業員は罰金を払わされる、だから仕方なく参加している」とか。「尖閣に到着した中国船の写真は、合成写真」とか、本当かもしれないし、嘘かもしれない。

友人から中国発のニュースに危機感がない、曖昧だというお叱りをいただいた。大紀元に掲載されているような記事を北京特派員が引用して書いたらどうなるだろう。即刻退去処分だろう。検閲国家の中で、こうした危機の時にどう報道するかは、難しいところだろう。「暴徒が支局を襲う」という身の危険を感じながら報道しているのだろう。もっとも、日本在住の記者がサイトのニュースを引用する形で記事を書くことは可能だと思うが。

先日ブログに書いた「本当のこと・・・」の著者の、ファクラー氏は、中国の特派員もやっていたようだ。検閲を考慮に入れて、頻繁に携帯の電話番号を変えていたようだ。最近、NHKのラジオリポートを聞いていると、風呂屋の湯船でしゃべっているような印象がある。当局がリアルタイムでチェックしているということであろう。

日中はなかなか難しい時代に入った。
by kogaj | 2012-09-18 06:34 | 国際

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