2013年 07月 13日
マララの日、国連本部
昨年11月、パキスタンで、イスラム原理主義「タリバン」による銃の乱射で瀕死の重傷を負って、英国に運ばれ一命を取り留めた少女マララ・ユーサイさんが昨日、ニューヨークの国連本部に招待され演説した。新聞に掲載されていたので、どれどれ、とBBCやCNNなどで視聴してみた。圧巻の演説である。
彼女の住む地区で、女性や子供らの教育を弊害を説くタリバンは、こうした教育を受ける子女らに対し暴力で、これを止めるように迫っている。昨年11月下校する途中のバスの中にタリバンの兵士が突然乱入し、「マラはどこだ!」と大声を挙げ、銃を乱射、マララの近くにいた少女が銃撃を受けて即死するなど被害者が出た。
なぜ、マララが被害に遭ったのか。それは、タリバンに対し、子女教育の重要性をネット上で発信続けていたからである。パキスタン内での治療は無理と、空路英国へ運ばれた。耳などを中心に頭蓋骨が損傷していたが、英国のエリザベス女王病院の高度な治療の結果、聴力も失わずに済んだ。そして昨日である。
昨日は、マララの16歳の誕生日でもあった。画像で見ると、かなり大人びている。英語の発言もとても分かりやすい。「何をしゃべろうと思ったければ、考えつかない」などとしゃべりながらも、「テロリストは私の意図を変え、私の願いを止めさせようとしたが、何も変わらなかった」「私の中の、恐怖、畏れ、絶望は消滅し、強さと力、勇気が生まれた」「本とペンが過激派を怯えさせている」などと堂々と語った。
終了後は、演説をたたえるスタンディングオベーションが続いた。早くも12月のノーベル平和賞の名前が出ているようだ。