夏休み入りの古賀研究室


水戸・偕楽園にて
by kogaj
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カテゴリ:書評( 27 )


神馬(上野敏彦著、新宿書房、2400円)

友人の近著が届いた。「神馬(しんめ)-京都・西陣の酒場日乗」である。友人は、ここ数年、この種のグルメ関係に凝っており、その路線の延長上にある。

最近は、美味い日本酒を取り上げた本が多かった。本をいただいた時は、「今回も日本酒か」、と思ったのだが、そうではなかった。京都の老舗の料理屋である。否、飲み屋さんといったほうがいいかも。

ただし、食事の値段を見ると、東京・銀座以上かもしれない。私なんぞは、突出しだけで終わりそうなかんじ。
ただし、読み始めると、なかなか終わらない。面白いのである。例えば、振る舞う日本酒は、剣菱など数種類の日本酒をブレンドしたお酒のようだ。

これがなかなか美味いようである。筆者の上野敏彦は、現在東京在住なのであるが、この本の執筆のために頻繁に京都に行き、宿泊したのであろう。そういう意味では、相当の投資の末の上梓である。近日中に訪れてみたいのであるが、年内は無理そうで、来年のような雰囲気であります。
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by kogaj | 2014-11-24 22:03 | 書評

劇的な効果


c0018010_10524122.jpg眼科と耳鼻咽喉科を訪れる機会があったので、先生にお願いして花粉症の薬を処方してもらった。2年くらい前に処方された時の薬は、ほとんど効果がなかったのだが、今回は段違い。本当に効く。耳鼻咽喉科の先生が「最近、いい薬が出たんですよ」と言っていたが本当でした。

抗ヒスタミン系のようだ。一日一回の飲めばOK。難点は、眠たくなるようだ。確かに私も眠たくなった。あとは、鼻への噴霧器。患部へ直接処方する。眼科では、目薬。これで、目のかゆみがなくなった。効き目はいいので歓迎なのであるが、値段が高いこと。

3割負担で、3400円強、つまり、1万1000円強の値段。ジェネリックはない。製造元を調べるとスミスクライン、欧州の有名な薬品会社である。この利益が向こうに行くのか。日本の薬品会社、しっかりせよ!といいたいな。
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by kogaj | 2013-03-18 10:51 | 書評

やっと終了

c0018010_653219.jpg2週間前から読んでいたジョン・ロックフェラーの自伝「Random Reminisecences of Men and Events」をやっと読み終わった。100ページほどのさして厚い本ではないのであるが、一日10ページが限度、都合、10日ほどかかった。

ジョン・ロックフェラーは、約150年前の米国で石油精製業を起こして空前絶後の巨大トラスト帝国を築いた経営者として知られている。存命中は、その冷酷かつ悪どい商法でライバルを次々と傘下に収め、米石油業界の90%以上を支配下に置いた辣腕経営者として知られている。

その資産も莫大で、世界一の金持ちでもあったわけである。なぜ、ロックフェラーの自伝を読んだのかというと、研究論文で当時のロックフェラーを巡る話を書いているからである。関連の本を結構読んでいる。だが、ほとんどに日本語訳がなく、原書で読むことになる。時間かかる。英語の力がアップしているのかというとそうでもないような気がする。

辞書を引く、時間的節約のため電子辞書を読んでいる。単語を入力すれば即、日本語が登場するからかなりの時間の節約が可能。ただし、使っている乾電池がすぐに切れてしまうのが玉に傷。まあ、しょうがないか。

当然のことでもあるが、悪徳冷酷な商法についてはほとんど触れていない。当時集中していた非難や批判についても暖簾に腕押し、自分の手法の正しさを力説している。全米から浴びる批判をかわすため、膨大な資産の一部を慈善事業に回して、今ではそちらの方がロックフェラーの名声を飾る輝かしい一面になっている。

アフリカで猛威を振るっていた黄熱病の研究のため大陸に渡り力尽きた野口英世も当時のNYのロックフェラー研究所で働いていた。その慈善活動に対する所感も大きな割合を占めていた。
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by kogaj | 2013-03-10 06:48 | 書評

「真実-新聞が警察に跪いた日」(高田昌幸、柏書房)

「ジャーナリズムとはいったいなんだろう」、と考えさせる本である。著者は、少し前まで北海道新聞の敏腕記者で鳴らし、北海道警察本部の裏金報道で新聞協会賞の栄誉に輝いたこともある。だが、復讐に出た警察の軍門に下った道新経営陣から詰め腹を切らされ、会社を辞職。現在は、出身の高知新聞で活躍している。
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by kogaj | 2012-11-11 14:18 | 書評

「テレビ的教養:一億総博知化への系譜」(NTT出版)


c0018010_582623.jpg最近、巷に電通関係の本が目立つ。「洗脳広告代理店電通」もその一つ。内容はイマイチ。あまり力を入れた本ではない。「メディアの破壊者読売新聞」も目を通したが、これも新しいドッキリ型の話はなく、買って損した印象を持っている。

銭を出して買ったのだから、それなりの情報が盛り込まれていないと、読者は不満足だ。電通の本があふれ出したのは結構なことだと思っている。その果たしている役割は大きいのであるが、一般の電通に対する認識はそう大きくはない。

電通がプロパガンダまで手掛けているとは思わないが、それに近いものはやっているのではないだろうか。メディアの一番の泣き所を電通が支配しているのだから、なかなか実態を書きにくいところもあるのだあろう。

米国の広告代理店はさらに国際的なプロパガンダ活動を手掛けている。ボスニア戦争で果たした役割は、嘘を流したわけではないけれど、社会正義から見て正しかったどうかは疑問が残る。湾岸戦争でのクウェート政府の要請を受けて果たした役割は、クウェート人にとっては正しかったのだろうが、世界の視点から見るとまさにいかさまである。

日本の電通が果たしている役割は、企業の社会的責任に照らして正しいものだろうか。そんなことを考えてしまう一連の本である。東電の今回の不祥事にしろ、原発神話作りで大きな役割を果たしたとの判断は、大きくは間違っていないだろう。

京都大学の先生の書いた「テレビ的教養」(NTT出版)は結構面白かった。私もこんな本を書かなければ・・・。
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by kogaj | 2012-10-29 05:03 | 書評

督促OL修業日記


c0018010_6421085.jpg 週末は、学会に行く予定だったのが、急用が入ってそちらの方を優先、講演会などを聞けず、とても残念でありました。来年もあるし、そこで新しい展開もあるでしょう。

 今回、読んだのは文芸春秋社から出ているこれです。著者は、榎本まみさん、現役OLのようです。大学を卒業して晴れてクレジットカード会社に入社、華の営業回りになるんだろうなあ、と思っていたのが、そうは問屋は卸さなかった。ブラックともいえる、支払金滞納者に対するいわゆる債権回収業務、「お金を振り込んでください」とお願いする部門であった。

 その辺の悲喜こもごもをつづった本だ。抜群に面白い。軽いから方も凝らずに読める。2時間で読破した。この本が面白いのは、罵声を浴びながらも、電話一本で、支払いを拒否するクレジット利用者の気持ちを支払いに向けさせるテクニックが満載されており、ある意味で参考になる。

 地獄ともいえる顧客とのやり取りも面白い。この部門に回された社員は、仕事が辛くてほとんどやめていくそうだ。その中で生き残ったのがこの榎本さん。最後には頭角を現し、勝ち組となる。要は頭の切り替え、辛いと思える仕事を、どうやって楽しいと思えるように変えていくのか。これがポイントとなる。

星の数でいえば☆☆☆くらいか。ある経済誌の記事の中に面白いとの紹介があったので手に取ったのがきっかけ。あまり信用できない書評欄ではありませんでした。悪しからず。
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by kogaj | 2012-10-28 06:38 | 書評

本当のことを伝えない日本の新聞

最近読んだ本で面白かったのがこれである。著者は、ニューヨーク・タイムズ紙東京支局長のマーティン・ファクラー氏である。あまりにもうますぎる日本語文に、「誰かが手を入れたのだろう」と思ったが、そのことは、本文にはどこにも触れていない。一番あり得るのが英語で書いたのを誰かが日本文に翻訳した可能性である。


c0018010_176810.jpg最後にひとこと、「語りおこし」だと書いてある。これはだれか日本人のアンカーマンがいて、支局長から話を聞き、関連の材料を読んだ、あるいは調べてが執筆したということであろう。であれば、その人の名前を入れるべきだろう。出版社の編集者かもしれない。

見出しがここまで厳しい本を書くのであれば、正確さを優先すべきだ。「隗より始めよ」である。どこかでそれを説明しなければならない。その辺の一般紙、放送記者が書く日本文よりうますぎるのである。外国人記者であれば、それはあり得ない。そんなことを冒頭感じた。

中味は、よくある記者クラブ制度をベースにした日本のメディア批判である。ただし、違うのは、現在日本に在住し、日本の制度の弊害を外国人記者の立場から知り尽くした意見であるということ。読んでみると、日夜最大限の努力をしているつもりであろう日本の記者が結局は、権力の手先になっているというのはとても説得力がある。

題材を東日本大震災に据えて、しっかり分析しているのがいい。確かにそうだ。日本人の記者らは、当局の発表する会見をただただ報道するだけで、それを検証し、自分で調査し、読者のためになる情報を提供していない。権力を監視するべきメディアが、権力の発表をうのみにして、彼らを守る官僚制度の番犬になっていると断じている。

この支局長は、実は震災の2日後、車で爆発した福島原発に乗り込んだことが知られている。日本の記者は、放射能の危険を案じる本社の指令のままに撤退した。どちらがいいかは考えてみればわかるだろう。あるTBSのデスクは、マスコミ学会で、爆発現場に入らなかったことについて、会社ジャーナリズムを守るためにとても大事な判断だとの見解を表明していた。そうかね。使命感があれば自然に出る行動だろう。

興味深いのは、一番最後の日本のメディア分析である。猛烈な反省を迫りながらも、日本のメディアの今後を切り開く可能性を語っている。地方紙が日本は優れているというのである。河北新報、神戸新聞、愛媛新聞などと自分の足で取材し、読者のためになる情報を提供しているのは、地方紙だと力説。特に、震災以降の報道が光るのは、東京新聞を挙げている。

私も同感である。ネット時代に入り、我々はウェブサイトで地方紙にアクセスできる。地方紙はもっと世界に打って出るべきとの提言は説得力がある。
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by kogaj | 2012-09-16 16:56 | 書評

本当のことを伝えない・・・・

起き抜けにニューヨーク・タイムズ紙のウェブサイトを読んでいたら、興味深い記事に出会った。本日の夕刊に掲載されるかもしれない。何かというと、中国の共産党人事の話である。次期国家出席と目されている習近平氏が最近メディアに登場していないという。

当局からの説明はなんらない。確かに、メディアでは、ここ数週間おさらばである。先日のクリントン国務長官の訪問でも会談を突然キャンセルした。重病か、それとも失脚したのか。内部では、苛烈な権力闘争が繰り広げられているということなのか。ネット上で検索したら先週から失脚説が浮上しているようだ。

今回取り上げる本
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by kogaj | 2012-09-11 08:48 | 書評

テレビ屋独白(文芸春秋刊)


c0018010_5315961.jpgメディアの話を講義しているから関連の書物は可能な限り目を通すことにしている。この本もそのためだ。A新聞の書評欄に先日紹介されてたので、購入し、読んでいる。書評ではとても面白く、参考になるような内容だった。

まだ、4分の3程度しか読んでいないが、まあ、期待外れ、大いに失望した。騙されたのか・・・ウ~ン、難しいところだ。「独白」とのタイトルがついているのだが、確かに、ぶつぶつしゃべっているだけ。定価は1000円、この内容であれば、まあ、半値がいいところだろう。「なるほど~」、と参考になる箇所が少ないのである。

新聞の内情をしっているから書評の確度もある程度分かっている。知り合いに頼まれて書くこともある。だが、頼まれても中味の良い本もある。最近、買った本のうち書評を見て、というのは8割くらいか。そのうち、半分以上は面白く読んだ。

例えば、「FBI美術捜査官」は、面白かった。現在、「タックスヘイブンの闇」を読んでいる。これは中味があって断然面白い。値段は高いが、買ってよかったと思っている。あとは、「国税記者」「真実」「ネットと愛国」「東京電力の研究」。これらは8割がた読んだ。いずれも、面白い。

書評以外だと「エコテロリズム」など。エコは、なかなかすぐれた視点の本だ。原書も数冊並行して読んでいる。数冊並行して読むのは、読んでいて疲れたと感じると別の本に変えて、頭の切り替えを図る。こうするとペースが落ちない。原書は、時間がかかるから、辞書を引き引き、1日10ページくらいづつ読む。図書館からは、「アウシュビッツ収容所」を借りている。ルドルフ・ヘスのやつだ。これは重過ぎるから、少しだけ読む。

書評で、一度騙されると、良い学習効果となる。書評を書いたライターの勧める本は読まないし、買わない。今回の「独白」は、コラムのような囲みで、ライターの名前が書いてなかった。ということは社内の人間なのだろう。書評は、数紙を読んでいるが、打率はどこも一緒だろうね。
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by kogaj | 2012-08-29 05:30 | 書評

FBI美術捜査官-盗まれた名画を追え


c0018010_5305575.jpg世界的なバブル経済の沸騰で、絵画がブームになっている。ゴッホのひまわりなどが日本円で100億円前後で取引されたのが、1980年代後半。今は、中国やロシアの金持ちがその触手を伸ばしているのか。名画を自分の手にしたいという願望は強まりこそすれ、沈静化することはないのか。

こんな背景もあってか、名画の盗難事件は、この「FBI美術捜査官」によると、この10年で急速に増えているようだ。FBIには、美術品の盗難に対応するため特別部門がある。不正な国際的な美術品取引をここが監視している。

ホームページには、盗難にあった絵画が掲載されている。アングラの名画を売ります・・・・情報があると、それが本物の可能性が強いかどうかがこのページで確認できるようだ。そんな話が随所に出ている。日本はだいたい米国より10年くらい遅れている。そろそろこの本に掲載されているような事件が発生するのかな、などと考えながら読んだ。

面白かったのは、テレビ東京の「なんでも鑑定団」のような番組が米国でもあり、これに登場している鑑定士が自分の名前が世間でとおっていることを利用して荒稼ぎしたケースが紹介されていた。一般の人が持ち込んだ美術品を「価値がない」と安値で買いたたき、それを100倍以上の値段で販売していた。「この古伊万里は偽物だ。1万円もしない。しかし、出来がいいから3万円で買ってあげましょう」。それを1000万円で売る。悪人がいるとすれば、何ともありそうな話だ。

私が20年くらい前に住んでいた英国は、骨董市が当時から盛んで、BBC放送でも鑑定団のような番組がよく放送されていた。一般の人がリッチになると骨董や絵などへの関心が高まるのだろう。私も嫌いではない。なお著者は、日系人。日本にもたびたび来られているようだ。
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by kogaj | 2012-08-25 05:29 | 書評