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優しい国、イギリス   いち乙女の会(2)


講演会は、以前住んでいたマンションの近くの天婦羅屋「瀧口」で決行した。最初に私が1時間超、話をし、その後、質疑応答に移行。いろんな鋭い切り込みがあった。

私が良く披露し、そして結構、いろんなところで聞かれるフレーズがある。ある程度住み生活したことのある人は、英国だとほぼ100%、好きに成って帰ってくる。だが、米国だとこれが半々。

理由はなんだろう。私はギスギスしてない、優しい国だからだと思う。車を運転してみるとそれが直ぐに分かる。渋滞していても、車列に直ぐに入れてくれる。どこかの国とは対極にある。だから、隣から車列に入ろうとしている車を自分も入れてあげる気持ちになる。

老人を大切にする国でもある。バスなど公共機関に老人がのってくると若者は自発的に席を譲る。見ていて気持ちが良い。停留所や駅のホームで列を厳格に守る。違反者、つまり割り込みがいると、一斉に皆が咎める。

誤り、ミス、間違いにとても寛容だ。だから、自分が間違いを犯しても、他人はさほど目くじらを立てないし、咎められることもない。弱者に優しいということである。英国人は、「No problem!(何も問題はない)」 というフレーズをいろんなところで連発する。車の追突などの大事故でもこんなセリフを吐くから、弱ってしまう。「No!!! Problem!(いや!問題だ!)」 なのである。

とても住みやすい国ではあるのだが、裏を返せば、生活しているとイヤになってしまうこともある。業者との約束が守られないこと、先方が忘れていたりすることが多々ある。自分の担当範囲外には無頓着、腹が立つこともある。

だが、郷に入っては郷に従えである。ここで腹を立ててはならない。グッと我慢の子である。この寛容さは、英国製品にも反映される。いわゆる故障が多いのだ。ちょっとしたことでも目くじらを立てる日本やドイツなどでは、文句を言われないように製品の完成度を高める努力をする。

だが、英国はこれがやや落ちる。国際競争力がないのは当然ともいえる。(続く)
by kogaj | 2011-02-05 08:09 | 友人

加齢で難聴になった高齢者が手話に挑戦する日々をリポートします

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