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森友文書改ざん

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先週から森友学園関連の財務省の文書が書き換えられているのかいないのかがメディアの争点になっていた。SNS上では、安倍首相支持派による、これをスクープした朝日新聞のデッチあげ、ありえないなどとの書き込みが噴出していた。ポスト・トゥルースいわゆる、自分がこうでありたいと願うような記事が氾濫していた。

そして、昨日、財務省が書き換えたことを明らかにした。自分の書き込みを慌てて訂正する輩もいたが、そのままほっかむりする噴飯ものも少なくない。財務省の前の大蔵省を記者時代に担当した私は、これが発覚した時は、「さもありなん」と思っていた。むしろ、結構書き換えはやっていて、それが初めて発覚した最初のケースではなかったのかと思っていた。

今朝の朝刊で「改ざん」の見出しを取っているのが、朝日、毎日、東京新聞など。政権に対する新聞の姿勢が分かって興味深い。

良く知られていることだが、イラク戦争の時、当時の英国のブレア政権では、議会に提出した報告書を改ざんしていた。これは、今なお調査中であるが、当時のブレア首相は、今なお認めていない。だが、BBCなどのマスコミの調査報道では、書き換えたことはほぼ間違いないということになっている。

何を書きくわえたのか。「イラクは大量破壊兵器を保有しており、45分以内の攻撃可能」との内容である。これをベースに議会で審議し、英国は、イラク進攻に至った。では、大量破壊兵器はあったのか。侵攻後、何一つなかったことが分かった。イラク戦争に関しては当時のクック外相ら複数の閣僚が、反対して辞任した。

政権にすり寄る官僚、財務省。財務官僚はひとりひとりはいい奴が多いのだが、省として行動すると違っている。学術的な集団行動の分析では、ととんでもないことをしでかすことがある、との知見が得られている。500万人以上にのぼるヒトラーのユダヤ人大量虐殺などがその好例である。真実の解明がどこまで進展するのか。

朝日新聞のスクープも見事だったが、その端緒はどこなのか。財務省の内部告発か。あるいは、検察庁のリークか。会計検査院の取材で、分かったのかもしれない。いずれにしろ、メディアの課された権力の監視機能が果たされた久しぶりのクリーンヒットである。

by kogaj | 2018-03-13 09:02 | 政治

加齢で難聴になった高齢者が手話に挑戦する日々をリポートします

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